すはらゆう子 漆のうつわ|暮らしに寄り添う漆のかたち

9月13日(土)から22日(月)にkyutaro店 3Fにて、すはらゆう子さんの個展「漆のうつわ」を開催します。個展では「いつものうるし(毎日使う漆器)」と「遊びのうるし(陶胎漆器)」をテーマに制作された作品をご覧いただけます。
今回はこの展示に合わせて、すはらゆう子さんをご紹介します。

すはらゆう子さんは、1998年から石川県加賀市を拠点に活動を続けている漆作家です。
活動拠点の石川県は漆工芸が有名な地域で、「塗りの輪島(輪島塗)」、「蒔絵の金沢(金沢漆器)」、「木地の山中(山中漆器)」3つの代表的な漆器産地があります。それぞれの地域ごとに、異なる特徴の漆塗りの技術が今でも残っているのです。
すはらさんは、その中でも山中地域と縁が深く、山中漆器の伝統技法の一つ「拭き漆」をベースにしながら、自分らしい表現を大切にしてきました。

山中漆器とは、美しい木目を活かす「木地挽き」と「拭き漆」という2つの技法を用いている点が他の漆工芸と違った特徴です。
拭き漆は、木地に薄く漆を塗っては布で拭き取る工程を繰り返し、木目を生かして仕上げる技法のこと。生漆を使用し、繰り返し作業を行うことで、次第に漆の光沢や深みが増していきます。器の木目が際立ち、素朴で自然な仕上がりになるのが山中漆器の特性です。
使い込むほどに味わいが増していくところは、漆を幾重も塗り重ねる「漆塗り」では味わえない嬉しいポイント。

この拭き漆の技法が今回のテーマ「いつものうるし」で制作された、すはらさんの作品にも美しく軽やかに表現されています。
彼女のゆるやかな線で描かれたユニークな絵柄に、拭き漆によって生まれた深みある木目の艶が合わさり、木の柔らかな表情がより引き立つ漆器となっているのです。

また今回のもう一つのテーマ「遊びのうるし」では、すはらさんが30年ぶりに取り組んだ「陶胎漆器(とうたいしっき)」がご覧いただけます。
陶磁器素材に漆塗りをする技法、陶胎漆器には、重厚感と漆の艶やかな質感がもたらす独特のぬくもりがあります。木地漆器にはない深みと、すはらさんの自由なタッチがミックスされた器は、唯一無二の作品となっています。

すはらさんの作品には、漆の「伝統」と彼女らしい「親しみやすさ」がゆるやかに融合しています。器を通して、漆という素材の奥深さと楽しさが、日々の暮らしにそっと寄り添ってくれるはずです。
今回の個展では、豆皿や小鉢、お椀、お箸など日常で気軽に使える器がたくさん集まっております。ぜひお立ち寄りくださいませ。
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<開催期間>
9/13(土)ー9/22(月)
<取り扱い店舗>
dieci kyutaro 3F
〒541-0056 大阪市中央区久太郎町2-4-13 1F
tel 06-4256-4485
open 12:00-19:00
close 毎週火水曜日
(最終日は17:00までとなります。)
堺筋本町駅(堺筋線・中央線)11番出口より徒歩2分
本町駅(御堂筋線・四つ橋線・中央線)12番出口より徒歩5分